第7章・高配当株 全20本中の19本目

「オルカン高配当」ってなに? ふつうのオルカンとのちがいと、わたしが買わない理由

2026年9月30日に、「⁠オルカン高配当⁠」⁠という投資信託ができて話題になっています。人気の投資信託「オルカン」⁠と同じ会社の、高配当株版です。

わたしは、ふつうのオルカンを積み立てながら、日本の高配当株を1株ずつ買っています。この記事では、オルカン高配当がどんなものかを整理して、そのうえでわたしは買わない⁠と決めた理由を書きます。

この記事でわかること オルカン高配当のしくみ/ふつうのオルカンとのちがい/向いている人・向いていない人

1. オルカン高配当は「世界の高配当株をまとめて買う投資信託」

正式な名前は「⁠eMAXIS 高配当全世界株式(オール・カントリー)⁠」⁠です。名前に「Slim」⁠は付かず、ふつうのオルカン(eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー))⁠とは別の商品です。

  • 運用する会社:三菱UFJアセットマネジメント(ふつうのオルカンと同じ)
  • 投資する先:世界中の株の中から、配当の多い会社だけを選んだもの
  • 信託報酬:年0.165%以内
  • 種類:年4回お金を受け取る「⁠配当払出型⁠」⁠と、受け取らずに中で増やす「⁠資産成長型⁠」⁠の2つ
  • 新NISA:成長投資枠だけ⁠で買えます。つみたて投資枠では買えません

2. ふつうのオルカンとのちがい

ふつうのオルカン オルカン高配当
投資する会社の数 約2,400社 約700社
配当利回り(指数) 約1.6% 約3.4%
上位の会社 アップル・エヌビディア・マイクロソフトなど エクソンモービル・ジョンソン&ジョンソン・アッヴィなど
信託報酬 年0.05775%以内 年0.165%以内
配当を受け取る 受け取らない(中で増やす) 選べる(年4回)
新NISA つみたて投資枠・成長投資枠 成長投資枠だけ

(会社の数と配当利回りは、2026年9月末時点の指数の数字です)

いちばん大きなちがいは、中身の会社⁠です。ふつうのオルカンの上位は、アップルやエヌビディアのような成長しているIT企業です。オルカン高配当の上位は、石油や医薬品、日用品など、歴史の長い成熟した会社⁠が中心です。

名前は似ていますが、「オルカンの上位版」⁠ではなく、中身がかなりちがう別の投資信託⁠と考えたほうがわかりやすいです。

名前は「オルカン」⁠でも、中身は別もの。くらべるときは、名前ではなく中の会社を見る。

3. 気をつけたいこと

  • 受け取るたびに税金がかかる:特定口座で配当払出型を持つと、分配のたびに約20%⁠が引かれます。NISAの成長投資枠なら、かかりません
  • 米国の会社が約半分:「全世界」⁠という名前ですが、5割ほどは米国です
  • できたばかり:運用の実績はこれからです。実際の配当の額も、出てみないとわかりません
  • 信託報酬は3倍ほど:年0.165%⁠も安い部類ですが、ふつうのオルカンのおよそ3倍です

4. わたしが買わない理由⁠:日本の高配当株とかさなるから

わたしは、オルカン高配当を買うつもりはありません⁠。

いちばんの理由は、中身がかさなる⁠からです。わたしは日本の高配当株を、個別に1株ずつ買っています(⁠「高配当株投資ってどんなもの?」⁠)。オルカン高配当にも、日本や米国の高配当株が入っています。両方を持つと、高配当株にばかり偏ってしまいます⁠。

もう1つは、新NISAの枠の使い方⁠です。

オルカン高配当は成長投資枠でしか買えないので、入れるなら日本の高配当株の枠をけずることになります。わたしにとっては、そうするほどの理由がありません。

5. 向いているのは、こんな人

反対に、オルカン高配当が選択肢になるのは、たとえばこんな人だと思います。

  • すでにふつうのオルカンなどを持っていて⁠、資産の中心はそちらにしている
  • 自分で投資信託を売って生活費にするのが苦手⁠で、配当として自動で受け取りたい
  • 大きなIT企業に偏っているのが気になる⁠ので、成熟した会社の比率を上げたい
  • 日本や米国の高配当株を、個別やETFでは持っていない

全部に当てはまるなら、低いコストで世界の高配当株に分散できる、使いやすい投資信託だと思います。米国の高配当ETFとのちがいは、「米国の高配当ETF⁠(SPYD・HDV・VYM・SCHD)⁠のちがい」⁠にまとめています。

まとめ

  • オルカン高配当は、世界の高配当株 約700社に投資する投資信託。2026年9月30日にできた
  • ふつうのオルカンとは中身がかなりちがう。上位はIT企業ではなく、石油・医薬品などの成熟した会社
  • 新NISAは成長投資枠だけ。配当を受け取る型と、中で増やす型がある
  • わたしは日本の高配当株を個別で持っているので、かさなって偏るため買わない

この記事は2026年10月時点の情報と、わたしの考えです。特定の商品をすすめるものではありません。くわしくは運用会社の目論見書でご確認ください。

この記事を書いた人:管理人のこつこつ
都内に住む共働きの会社員。家族は妻と子ども1人、それに犬が1匹。家計と配当の記録を、自分で作ったアプリで計算しています。 くわしいプロフィール