第7章・高配当株

利回りより「増配率」が大事な理由。わたしの配当は、同じ株数のまま17.8%増えた

高配当株を選ぶとき、最初に見るのは配当利回りです。でも、長く持つつもりなら、わたしは増配率のほうが大事だと考えています。

増配率は、配当が1年でどれくらい増えたかの割合です。配当が100円から105円になれば、増配率は5%です。

この記事では、利回りと増配率のちがいを数字で比べたうえで、わたしの株で実際に配当がどれだけ増えたかを書きます。

この記事でわかること 利回り5%と、利回り3%・毎年7%増配はどちらが得か/わたしの配当が「何もしないで」増えた額/増配率を見るときの注意

1. 利回り5%と、利回り3%+毎年7%増配

100万円で、2人がそれぞれ別の株を買ったとします。

  • Aさん:配当利回り5%。配当は増えも減りもしない
  • Bさん:配当利回り3%。配当が毎年7%ずつ増える

1年目にもらえる配当は、Aさんが5万円、Bさんは3万円です。最初はAさんのほうがずっと多く見えます。

4万8万12万1年目5年目10年目15年目20年目9年目に逆転約10.8万5万のままAさん:利回り5%・増配なしBさん:3%・毎年7%増配
100万円で買った株から、1年にもらえる配当(税金は考えない)。Bさんは9年目にAさんを追いこし、20年目には2倍以上になります
Aさん(5%・増配なし) Bさん(3%・毎年7%増配)
1年目 5万円 3万円
9年目 5万円 約5.2万円(ここで逆転)
20年目 5万円 約10.8万円
15年の合計 75万円 約75.4万円(ここで合計も逆転)

1年にもらえる額は9年目に、それまでの合計でも15年目にBさんが追いこします。そのあとは差が広がる一方です。20年目には、Bさんは1年で約10.8万円を受け取ります。最初に出した100万円に対して、1年で10%以上です。

7%ずつ増えると、配当はおよそ10年で2倍になります。増配の力は、時間がたつほど大きくなります。

利回りは「スタートの高さ」、増配率は「伸びる速さ」。長く持つほど、速さが効いてくる。

2. わたしの配当は、何もしないで17.8%増えた

ここからは、わたしの実際の数字です。資産ナビ(自作のアプリ)で、2024年6月から買った高配当株について、買ったときの配当と、いまの配当を比べました。株数は同じままで比べています。

1年の配当(税引前)
買ったときの配当で計算 186,646円
いまの配当で計算 219,804円
増えた額 +33,158円(+17.8%)

株を1株も買い足さなくても、会社が配当を増やしてくれた分だけで、1年に3万円以上増えています。持っていた期間は平均1.2年で、1年あたりにならすと+14.8%です。

買った年ごとに分けると、次のとおりです。

買った年 買ったときの配当 → いまの配当 増えた割合
2024年に買った分 54,163円 → 68,603円 +26.7%
2025年に買った分 58,583円 → 69,728円 +19.0%
2026年に買った分 73,901円 → 81,473円 +10.2%(まだ1年たっていない)

早く買った分ほど、増配を受けた回数が多いので、伸びも大きくなっています。

3. 配当が増えた理由の3割は「増配」

もうひとつ、2024年からの1年の予想配当の伸びを、理由ごとに分けてみました。

  • 年間の予想配当は、2024年より約18万円増えた
  • そのうち、株を買い足して増えた分:約13万円
  • 会社の増配で増えた分:約5.7万円

つまり、増えた分の3割ほどは、わたしが新しくお金を出さずに増えたものです。買い足しはお給料から出すしかありませんが、増配は持っているだけで増えていきます。

4. わたしの主力銘柄の増配率

わたしが多めに持っている銘柄(主力銘柄の記事)の、ここ5年の増配率(1年あたり)は次のとおりです。

銘柄 5年の増配率(1年あたり)
東京海上ホールディングス +25.6%
オリックス +19.8%
船井総研ホールディングス +16.4%
三菱HCキャピタル +14.9%
ヒューリック +14.2%
KDDI +7.0%
NTT +6.2%

利回りがいちばん高い銘柄ではなく、配当を増やし続けてきた会社を中心に持つようにしています。

5. 増配率を見るときの注意

増配率も、数字だけを見て飛びつくと失敗します。わたしが気をつけているのは次の3つです。

  • 1年だけの数字で決めない。 記念配当などで一度だけ増えた年は、次の年に元に戻ります。5年・10年の長さで見ます。
  • ずっと同じペースで増えるとは限らない。 わたしの+14.8%は、日本の会社の増配が多かったここ2年の数字です。この先もこのペースが続くとは考えていません。
  • 減配もある。 わたしの株でも、日本製鉄は買ったときより配当が2割以上減りました。業績に合わせて配当を変える会社は、上がるときも下がるときもあります(「1つの会社・1つの業種に寄せすぎない」)。

株式分割があると、1株の配当が見かけ上は減ります。増配率を自分で計算するときは、分割の前と後をそろえて比べる必要があります(「東京海上が1株→15株に」)。

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まとめ

  • 利回り5%・増配なしより、利回り3%・毎年7%増配のほうが、9年目からは1年にもらえる配当が多くなる
  • わたしの配当は、株数が同じままでも+17.8%(1年に約3.3万円)増えた
  • 2024年からの配当の伸びのうち、3割ほどは増配によるもの
  • 増配率は5年・10年の長さで見て、減配や分割にも気をつける

この記事はわたしの考え方と記録です。特定の銘柄をすすめるものではありません。配当は減ったりなくなったりすることがあります。数字は2026年10月6日時点の資産ナビ(自作アプリ)の記録で、税金を引く前の金額です。

この記事を書いた人:管理人のこつこつ
都内で共働き・子ども1人と犬1匹の会社員。家計と配当の記録を、自分で作ったアプリで計算しています。 くわしいプロフィール