投資信託の手数料と「隠れコスト」。信託報酬だけ見ていると見落とすもの
投資信託を選ぶとき、多くの人が見るのが信託報酬です(「投資信託ってなに?」)。でも、投資信託にかかるお金は信託報酬だけではありません。表に出にくい「隠れコスト」もあります。
この記事では、投資信託にかかる手数料を全部ならべて、どこを見ればいいかを説明します。
この記事でわかること 投資信託にかかる4つのお金/「隠れコスト」とは何か/わが家が見ているところ
1. 投資信託にかかる4つのお金
| いつ | 名前 | どんなお金 | めやす |
|---|---|---|---|
| 買うとき | 購入時手数料 | 買うときに一度だけ払う | ネット証券のインデックス型は0円が多い |
| 持っているあいだ | 信託報酬 | 毎日少しずつ、自動で引かれる | 安いもので年0.1%前後 |
| 持っているあいだ | その他の費用(隠れコスト) | 株の売買の手数料・監査の費用など | 運用報告書を見ないと分からない |
| 売るとき | 信託財産留保額 | 売るときに少し差し引かれる | 0円のものも多い |
いちばん大事なのは、持っているあいだずっとかかる2つ(信託報酬と、その他の費用)です。長く持つほど、この差が大きくなります。
2. 「隠れコスト」とは
投資信託の中では、運用会社が株を売り買いしたり、決算の監査を受けたりしています。そのときにかかる費用は、信託報酬とは別に、投資信託の資産から引かれています。
これが「隠れコスト」と呼ばれるものです。目論見書(投資信託の説明書)には「事前に金額を示せない」と書かれていることが多く、買う前には分かりにくいのが特徴です。
信託報酬と隠れコストを足したものを、実質コストと呼びます。
3. 実質コストの調べ方
実質コストは、投資信託の運用報告書で分かります。
- 証券会社のサイトや運用会社のサイトで、その投資信託の「運用報告書(全体版)」を開く
- 「1万口当たりの費用明細」という表を探す
- いちばん下の「合計」の割合が、実質コスト
信託報酬が同じくらい安い投資信託どうしでも、実質コストには少し差があることがあります。人気の大きい投資信託は、運用の規模が大きいぶん、隠れコストが小さくなりやすいです。
信託報酬は「値札」、実質コストは「レシート」。買ったあとに、本当にいくらかかったかを一度見ておく。
4. ほかにも気をつけたいコスト
- 毎月分配型の投資信託:分配金を受け取るたびに税金がかかり、複利で増えにくくなります
- アクティブ型・テーマ型の投資信託:信託報酬が年1%をこえるものもあります
- 銀行の窓口ですすめられる商品:購入時手数料がかかるものが多いです(「口座を作って、最初の100円を買うまで」)
5. わが家が見ているところ
わが家が積み立てているオルカンのようなインデックス型は、信託報酬も実質コストも低いので、細かい差を気にしすぎる必要はないと思っています(「オルカンとS&P500、わが家は両方持っている」)。
ただ、新しく投資信託を選ぶときだけは、
- 購入時手数料が0円か
- 信託報酬が年0.2%以下くらいか
- 運用報告書の実質コストが、信託報酬から大きく離れていないか
を見るようにしています。
まとめ
- 投資信託のお金は、購入時手数料・信託報酬・その他の費用・信託財産留保額の4つ
- 「隠れコスト」は株の売買手数料や監査費用など。信託報酬と足して「実質コスト」
- 実質コストは、運用報告書の「1万口当たりの費用明細」で分かる
- インデックス型なら気にしすぎなくていい。新しく選ぶときに一度確かめる
この記事はわが家の考え方と記録です。特定の金融商品をすすめるものではありません。手数料は変わることがあるので、最新の目論見書や運用報告書でご確認ください。
