第4章・住まいと車 全8本中の5本目

賃貸の家賃の値上げは断れる。退去費用は「ガイドライン」で減らせる

賃貸に住んでいると、突然「来月から家賃を上げます」と言われたり、引っ越しのときに高い退去費用を請求されたりすることがあります。でも、家賃の値上げは断れます⁠し、退去費用は減らせる⁠ことが多いです。

この記事でわかること 家賃の値上げを断れる理由/退去費用で払わなくていいもの/トラブルになったときの相談先

1. 家賃の値上げは、合意しなければ上がらない

ふつうの賃貸の契約(普通借家)では、家賃を変えるには、貸す人と借りる人の両方の合意⁠が必要です。

  • 値上げに同意しなければ、今の家賃のまま
  • 断ったからといって、すぐに追い出されることはない
  • 話し合いがまとまらなければ、最後は調停や裁判で決める

ただし、定期借家⁠という契約は、決められた期間が終わると、そこで住む約束も終わります。契約書でどちらの契約かを確かめておきます。

家賃の値上げは「お願い」。同意するかどうかは、借りる人が決められる。

2. 貸す人にとっても、長く住んでもらうのはありがたい

借りる人が出ていくと、貸す人は部屋の修繕や次の人を探す費用がかかり、空室の間は家賃も入りません。長く住んでくれる人は、貸す人にとってもありがたい存在です。値上げの話が来ても、落ち着いて話し合えば大丈夫です。

3. 退去費用は「ガイドライン」で決まっている

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」⁠では、退去費用の考え方が示されています。

借りる人が払わなくていいもの 借りる人が払うもの
日焼けによる壁紙や床の色あせ タバコのヤニ・におい
家具を置いたへこみ 物をぶつけた穴や傷
画びょうの穴 掃除をしなかったための汚れ・カビ
古くなった設備の故障 ペットがつけた傷

ふつうに住んでいてできた汚れや、年数がたって古くなった分は、貸す人の負担⁠です。さらに、壁紙は6年ほどで価値がほとんどなくなる考え方なので、長く住んだ部屋なら、借りる人の負担は小さくなります。

4. 請求が高いと思ったら

  • 内訳を出してもらう:何に、いくらかかるのかを細かく出してもらいます
  • 入居したときの写真と比べる:入居時に撮っておけば、もともとあった傷だと示せます
  • ガイドラインを見せて話す:払わなくていいものが入っていないか確かめます
  • 相談する:消費者ホットライン(188)や、自治体の窓口で話を聞いてもらえます

5. 入居のときにしておくこと

  • 部屋の写真をたくさん撮っておく⁠(日付が残るように)
  • 契約書の「特約」を読んでおく:クリーニング代などが書かれていることがあります
  • 火災保険の補償を確かめる:うっかり壊したときに使えることがあります(⁠「窓ガラスの「熱割れ」が火災保険で直った」⁠)

まとめ

  • ふつうの賃貸なら、家賃の値上げは合意しなければ上がらない
  • 退去費用は、国土交通省のガイドラインで、払うもの・払わなくていいものが決まっている
  • 高いと思ったら、内訳を出してもらい、入居時の写真やガイドラインで話し合う
  • 入居のときに写真を撮り、契約書の特約を読んでおく

この記事は一般的なしくみの説明です。契約の内容によって変わります。くわしくは国土交通省のガイドラインや、消費者ホットラインなどでご確認ください。

この記事を書いた人:管理人のこつこつ
都内で共働き・子ども1人と犬1匹の会社員。家計と配当の記録を、自分で作ったアプリで計算しています。 くわしいプロフィール